水処理プラントの管理


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 設計・施工 (2 機械設備)

20 圧力水給水設備等

圧力水給水装置はろ過水(上水含む)、処理水を利用するために設置されますが、設備設計上注意点はどこでしょうか。

1 用途別の設置
過去の設置されている設備は以下のような感じです。

(1)処理水の利用
(2 消泡設備(処理水利用)

まず、処理水の再利用では、消泡水・スカム対策用等の散水が考えられます。
常時、散水されるため、ポンプのは連続運転が考えられます。ほとんど、圧力変動のな場合は 自動で何台運転が当初から決められている場合も多くあります。


ただ、処理水の散水だけでも設備の点検などで散水と停止することがあります。
また、最初沈電池、反応タンク、最終沈殿池の引き抜き弁対応の逆洗水や水溜用に利用も考えられます。
このため大幅な圧力や給水量の変動があます。
この対応を1台のポンプで設計すれば、通常運転で過大で省エネに反します。
複数台とすれば、手動で増台運転や減台運転が必要です。

給水先にも寄りますがやはり、省エネ、圧力変動を考慮すると圧力水タンクを使用した方がよいと考えられます。


(2)ろ過水の利用
各設備や施設の洗浄水に利用したり、各ポンプのシール水等に利用されます。
このため、使用量の変動が大きいため、圧力水タンクは必要です。



また、洗浄水とシール水などを共用している場合、給水配管の配置にもよりますが、 シール水供給の手前の分岐で洗浄水を大量に使用すると局部配管の圧力低下が発生しシール水の供給に影響与えます。
このため、ポンプの停止を引き起こすことがあります。



このためポンプシール水等の設備供給関係は、別途給水が望ましい。




圧力水タンク方式と高架水槽方式

汚水ポンプ等の揚水設備にシール水を供給する場合に圧力水タンク方式と高架水槽方式の設計をどちらを選択すべきか。

(1)圧力水タンク方式
設置場所が地下でもかまわないなど設置の自由度があります。またポンプ個別の給水ポンプが必要ありません。
ただ、空気が抜けてしまうと給水ポンプがハンチング運転を行い、シール水の圧力変動がポンプに伝わり、ポンプが運転できなくなります。
空気を外部から補充するにもタンクの排水等を調整しながら行わなければならず対応に時間がかかります。

(2)高架水槽方式
設置場所が限られ、各ポンプのシール水圧力を均等にするために個別に給水ポンプが必要となります。
しかし、タンク方式のように空気の管理を行う必要がなく、緊急時も高架水槽のろ過水又は上水を補充すれば良いことになります。

因みに雨水ポンプは大型の場合が多く電動機の冷却器など水質に影響を受けるのでろ過水は使用せず上水の回収式とします。



2 給水圧力制御
ろ過水を大量に使用する設備の場合、圧力水タンクの圧力スイッチによる制御だけでは給水配管のウォータハンマーの発生や給水ポンプの省エネなどには限界があります。
この対策として以下の方式が良いのではと考えています。
(1)給水ポンプのVVVF化
(2)給水圧力発信器による圧力一定制御
VVVFによるポンプの起動時の上昇圧力の抑制が可能で配管にウォーターハンマーが押さえられます。また、 圧力一定制御を組み込むことにより、ポンプの適正な台数制御が行えます。
ただ、圧力一定制御を組み込んだとしても受水槽の給水など大量に配管圧力に影響がある場合は、受水槽の電動弁(FM弁)の開閉を 制御に組み込んでおいた方がフィードフォワード的な制御が可能になります。



3 各社の圧力水タンクの構造
(1)K社製



(2)H社製



(3)Y社製




参照
制御の方法
(12補機設備 (4)圧力水の給水方式)
保守管理(1故障 24 圧力水装置)

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