8 故障復帰の考え方
現状、メーカーの基本的な設計思想は、特別にユーザーから指示がないかぎり、「中央監視室からの故障復帰はしない」
ことを原則としています。
1 理由
安全を優先させるため、故障時には現場に行き、故障原因を確認し、安全を確認
してから故障復帰をさせます。
2 長所
例として、現場で人が機械に巻き込まれて、故障が発生した場合を想定すると
現場確認すれば、怪我ですむ場合でも、不用意に監視室で故障復帰すると機械が
再起動し死亡事故につながるりますが、現場に行くことを強制するシステムにする事
により事故の拡大を防止することができます。
3 短所
軽微な事故でも、いちいち現場に行かなくければなりません。従って少人数で多くの
設備を管理している場合、軽微な故障が多発すると対応が大変になります。
4 考察
システムを設計する場合、何に重点を置くかがポイントになり、その方法についてはバランス感覚が
要求されます。故障が多発するなら、その原因を究明し措置するのが筋と考え安全を優先に考えました。
5 中央で故障復帰を行う場合の措置
ユーザー側の仕様書または設計書に明示が有る場合、文書による指示が有る場合に限り、中央監視室での故障復帰を行います。
また、後日のためにプラント設計書に記載し、ドキュメントとして残しておきます。
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