水処理プラントの管理


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 設計・施工 (3 電気設備)

8 故障復帰の考え方


現状、プラントメーカーの基本的な設計思想は、ユーザーから「特別な指示」がないかぎり、
「中央監視室からの故障復帰はしない」 ことを原則としています。

1 理由

安全を優先させるため、故障時には現場に行き、故障原因を確認し、安全を確認 してから故障復帰をさせます。


2 長所

例として、現場で人が機械に巻き込まれて、故障が発生した場合を想定します。
現場確認すれば、怪我ですむ場合でも、不用意に監視室で故障復帰すると機械が 再起動し死亡事故につながることがあります。
現場に行くことを強制するシステムにする事により事故の拡大を防止することができます。


3 短所

軽微な事故でも、いちいち現場に行かなくければなりません。
従って少人数で多くの設備を管理している場合、軽微な故障が多発すると対応が大変になります。


4 考察

システムを設計する場合、何に重点を置くかがポイントになります。
その方法については、バランス感覚が要求されます。
故障が多発するなら、その原因を究明し措置するのが筋と考え安全を優先に考えました。


5 中央で故障復帰を行う場合の措置

ユーザー側の仕様書または設計書に明示が有る場合、文書による指示が有る場合に限り、中央監視室での故障復帰を行います。
また、後日のためにプラント設計書に記載し、ドキュメントとして残しておきます。




この話になった経緯
汚泥処理場と各処理場の送泥設備は距離があります。
このため、故障が発生した際に現場に赴くのに30分以上、往復に1時間以上を必要としていました。
送泥設備の増設時に「現場のコントロースセンターの電動弁などのサーマル故障(過負荷故障)が発生した場合、中央監視室で復帰を行いたい」 との話をプラントメーカーに伝えました。

理由としては、汚泥貯留槽の引抜弁などは、小さい異物の噛み込みなどで「全閉時」に過トルクとサーマル故障が発生することが多く、手動で少し開閉を行うと復帰する場合が ほとんどでした。
そのために往復1時間を要するのは合理的でないとの考えです。

協議した際にメーカー側の設計者(優秀)の基本的な考えです。 「4 設計異話5『設計者』」

重要な考えなので整理しておく事が必要としてメモした内容です。



この協議を行った上で、中央監視室からコントロールセンタのサーマル復帰ができるようにシステムを更新しました。 ただし、全ての負荷のサーマル復帰ができるわけではなく遠隔復帰の可能性がある電動弁関係に限定しました。

遠隔故障復帰の機能を付与する場合は対象機器のメリット、デメリットをよく把握した上で行う必要があります。
なお、現場といっても保護継電器などの電気故障は電気室で復帰できます。
過去には原因をよく調べず高圧機器の保護継電器の故障復帰をおこなったために高圧機器が再起動し焼損したケースもあります。
あくまで故障復帰は現場調査を行ってからの「故障復帰」です。 「5 プラント管理者の経験値」








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