水処理プラントの管理


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 故障・保守 (2 保守)

7 渦電流継手電動機


ポンプなどの回転数制御が必要な電動機は現在ではインバータ制御がほとんどです。
しかし、処理場には未だの渦電流継手電動機がかなりの数で使用されています。


(1)VSモータ

渦電流継手電動機は過去、多くの電機メーカが製作していたようです。
東芝(ECモータ)、日立(HCモータ)、安川電機(VSモータ)・・・。
これ以外のメーカも製作していたと思われますが、直接管理したことがあるのはこの三社となります。
ただ、現在は各社の同電動機は製造中止になり、更新され安川電機(VSモータ)の電動機しか残っていません。


処理場では、初沈汚泥引抜ポンプや余剰汚泥ポンプ、調整汚泥ポンプ、薬液注入ポンプ、汚泥掻き寄せ機など回転数制御が必要な機器に多用されていました。
ただ、容量限界が37kW程度であるため返送汚泥ポンプでは初期の設備(40年前)の設備で利用されていましたが、 その後、容量が大きくなってきたため返送汚泥ポンプのほとんどはインバータ制御に変更されたようです。


(2)VSモータの特徴

VSモータの特徴は堅牢、保守容易、制御が簡単です。そしてシステム価格が安価です。
効率はインバータに劣りますが、高調波の等の発生がないこともメリットです。

欠点としては、やはりインバータに対して効率面で劣ることと、渦電流継手に部分に熱が発生することで電動機に密閉型が必要な場所では使用できません。
また、長時間使用しないで放置しておくと入力軸と出力軸のクリアランスが狭い(1mm以下)場所で錆などでくっついた状態となり可変速ができなくなる場合 があります。
それでも、簡易的な回転数制御を行う場合には捨てがたいものがあります。

ただ、インバータの価格低下にともない、ついに2019年に安川電機の汎用VSモータも製造中止になりました。
現在も修理は可能ですが、メーカーではインバータへの切替を推奨しています。残念です。



(3)VSモータの保守

VSモータの故障箇所として、制御部品の故障はほとんどありません。
このため、長時間の使用するケースが多く軸受けの交換が発生します。
内部に4個の軸受けがあります。構造がやや複雑なため分解には手間がかかります。この点は欠点と言えるかもしれません。
なお、直営で何とか軸受け交換ができる容量は7.5kW程度まででしょうか。それ以上になると分解はなかなか大変です。


(4)制御部品の故障

VSモータの制御部品の故障はほとんどありません。と書きましたが、使用期間が長くなるとそれなりに故障が発生します。 環境の影響を受けVSオペレータの速度設定のVRが腐食故障で、回転数を上げられなくなったことが何度かあります。
また、VSコントローラの故障も発生します。
大体は、設備の更新時などにストックしておいた中古のVSコントローラを流用します。
電動機の容量差に関係なく同一形式のVSオペレータが使用できるため重宝します。 内部の故障に関しては、過去に修理したことがありますが電解コンデンサの劣化が一番怪しいものとなります。



VSモータの苦い経験
消毒設備の注入ポンプに使用していたケースです。
同設備は、20年以上経過し、相当に古くなっていました。
注入ポンプは、2台設置されており、常用・予備となっています。このため 月別に切り替えています。
VSモータで制御する注入ポンプの注入量は、処理量に比例して注入量が調整されるようになっていました。
また、この処理場は流入下水量はあまり多くなく、流量が少ない時間帯は停止することもありました。
ある日、注入ポンプが運転をはじめたらポンプは全速で運転してしまったのです。
結果は、想像にお任せします。
原因はVSモータが内部で入力軸と出力軸が固着していました。
早めに異常に気付いため大事には至りませんでしたが・・・・
滅菌設備(5 その他)

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