1 省エネ
現状の設備を分析してそれが最適な運転を行っているが理解し、対策することが重要でしょう。
省エネを進める場合の管理上の要点としては、
(1)運転時間を短くして対応するもの
①初沈、終沈掻き寄せ機
掻き寄せ機は連続運転となっているが、沈殿量によっては、バッチ運転も考える。
②反応タンク攪拌機
沈殿防止なので、最低限とする。
③換気ファン
環境、温度、湿度で必要最低限とする。
④空調機
寒暖で必要の無い時期は止める。
⑤照明の消灯
照明は、人がいないところを消すのはいいですが、消しすぎると故障の発見が遅れる場合や危険性が出ます。
事務所ビルと違い、効果が薄いところです。
(2)運転条件の見直し、運転台数の削減
汚水ポンプや送風機
追加運転が必要な動作点の改善
①汚水ポンプ
動作揚程の検討、効率の高い運転点の確認、追加起動の抑制
②送風機
目標圧力の検討、一定流量による最高点の確認、流量均等化による追加起動の抑制
(3)回転数制御で最適な運転を行う検討をします。
初沈、返送、余剰汚泥ポンプ、調整汚泥ポンプ
①初沈汚泥ポンプ
通常の最低量の確認、雨天時の確認
②返送汚泥ポンプ
通常の最低量の確認、雨天時の確認、返送しすぎの確認、台数抑制可能領域の確認
③調整汚泥ポンプ
濃度の管理、汚泥循環の抑制
(4)その他、補機が最適運転していますか。
無駄に運転している補機機器が無いかということ
①計装コンプレッサの空気漏れ対策、
②ろ過水の使用量抑制、ろ過器の運転頻度の抑制
③消泡ポンプの運転見直し
(5)設備更新
省エネ機器の導入、VVVFの採用による動力の見直し。ただ、VVVFの多様性でも増設をする場合だけで無く、
減台・容量の見直しとの発想があっても良いのでは。
2 修理に伴う投資効果の調査
①製造に伴うエネルギー量
②エネルギー削減量、エネルギー消費量
3 帳票を有効利用するための改善
帳票の重要性を再認識する必要があります。
①CO2の換算帳票の作成
②金額ベースの換算帳票作成(電力、薬品の使用量など)実態に即したもの。
③設定した、項目に対して効率的運転をしていない場合は、帳票でわかるように作成する。
管理上、情報共有は重要で、共有できないと意識改革ができず、メリットの出る工夫もできません。
なお、省エネが不適切で、処理水質が悪化したり、機器のトラブルが増加したり、換気ファンを止めすぎて電気室の温度が上昇し、
UPSのバッテリーの寿命が低下したり作業場所環境が極端に悪化するようでは、何をしているか不明になります。また、緩すぎる
と省エネの効果が出ません。
この辺が難しいところでしょうか。まだ、温暖化の危機感が少ないのかもしれません。
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