水処理プラントの管理


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 制御 (水処理施設)

(1) 分配槽


1 分配比率制御

可動堰だけでも分配可能ですが、流入変動に対して各系列に流入する流量ら変動したり、処理方式や 処理状況に併せて流入量を調整したい場合があります。
その際、エア弁制御が有効で系列の流入量の調整が可能です。
また、密閉式にできるので臭気対策もとりやすくなります。この場合は可動堰は電磁流量計メンテ用 となるため、通常の仕切り弁となります。流量配分は、マスタ弁制御とします。全開にもかかわらず、 一番流量が出ない弁
(マスタ弁)を基準に流量 を配分します。

注意点として、制御に異常が起きてエア弁全台が閉となると流入下水が吹き上がることになります。 オーバーフローのルート確保か、異常時の警報等が必要がです。



2 制御を行うのに必要な要件

①計装1 系列ごとの電磁流量計の設置が必要、満水になるように配置します。
②伝送1 制御する弁は、エア弁とします。電動弁は、高頻度の開閉操作には向きません。
③計装2 分配槽の水位計(警報だけでもよい。制御異常時の保護)
④その他 制御が導入されていれば、可動堰は不要です。
⑤構造1  何らかの異常により、エア弁が閉鎖された場合の保護としてオーバーフロールート の確保がのぞましい。
⑥計装2 エア弁には開度計、全閉、全開検出リミットスイッチ取りつけます。
⑦構造2 エア弁は逆動作型仕様とします。制御信号線切断時、全開へ動作し締め切りになりません。


3 制御導入のメリット

①各最初沈殿池への流入量が安定します。
②各系列の処理方式、処理状況に合わせた流入調整が可能となります。 ③池のメンテナンス時の配分調整が不要です。
④可動堰へのゴミ等の付着による流下障害がありません。
⑤分配槽に可動堰等の開口部が必要ないので、臭気を押さえた密閉構造が可能となります。


4 制御導入のデメリット

①とにかく高コスト。設備に費用を要します。既存の設備改築では対応できないことがあります。
②仕組みが複雑となります。


5 評価

現在、可動堰での分配がほとんどだと思います。エア弁による流量分配を行うメリットは大いにあると思いますが構築費用が かなりかかります。ただ、造って見たい誘惑があります。


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