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2 技術は伝承されない
作成 2021年 6月30日付
追記 2026年 2月19日付
この表題の通り技術は伝承できません。
いくら丁寧に説明しても、相手がそれを受け入れる状態に無ければ困難です。ましてや、年寄りがえらそうに講釈をたれる場合はなおさらです。
「やって見せ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ」
「ロバを水飲み場に連れて行くことはできても、水を飲ますことはできない」
古来、名言、迷言があります。
昔、「仕事と学校は違う。お金をもらっているのだから、技術を教えてもらうのでは無く、先輩から盗め」といわれたと聞きました。
さすがに、こちらでもそれはなく先輩に親切に教えてもらいました。
ただし、同じことを何度も質問することはばかれるため、メモ書きと自分なりの復習を行いました。
人は、言葉だけでコミニケーションをとっている訳では無く、相手が示す仕草や行動でも行っています。やはり、何度も同じことを
質問すると、「このひとは教えても無駄」「聴く気が無い」と判断されてしまします。
メモをとるなど、次には忘れないという工夫が重要でしょうか。
また、教えてもらったことが正しいかのチェックも重要です。どんなベテランでも間違いや勘違いはあります。
教えてもらうだけは、教えてもらった以上の知識は得られません。自分で、図書を調べるなどプラスアルファが必要です。
「オリジナルからコピーしないで、コピーからコピーを繰り返すとやがて文字が読めなくなる」
当時は、専門書、専門雑誌を購入したりとかなりの出費になりましたが、今日ではインターネットという強力な武器があります。
知識や情報は十分に得られる時代になりました。
ただ、知識を得たり、技能を習得するためには、少なくとも努力が必要です。
この努力を継承するのはなかなか難しいということを上記の諺は表しているのでしょう。
「薪に火が付くのは、薪がよく乾燥しているか、湿っていてもそれを乾かす熱量がないと薪は燃え続けない」のです。
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追記 2026年 2月19日付
新人の苦い思い出
新人で処理場に配属しました。
当時は、右も左も分かりません。
先輩の後をついて点検ルートを回ります。機器の点検内容を含め説明を受けます。
機器の操作を実演もして見せてもらいます。
また、それなりのマニュアルや図書(下水道協会 管理指針等々)を渡されます。
しかし、新人は物覚えが悪くなかなか仕事が覚えられません。
パワハラはなかったのですが、一見厳ついベテラン職員との会話は苦手で、言葉が繋がりません。
当たり前ですが、職場になじめないと負のスパイラルに陥ります。
社会や組織の中で自分がいかに小さな存在かを痛切に感じたものです。
嫌気が差してくると事務処理や操作がさらに覚えられなくなります。
とりあえず、職場に何とか出勤している状態です。
元来、アルコールがあまり好きではなく、また、その雰囲気にもなじめないでいました。
当時を思い返すと上司や古参職員の居酒屋の誘いは、新人だった私には「ありがた迷惑」に感じられましたが、
職場になじめない新人にそれなりに気を遣ってくれたのかもしれません。
(後にベテラン職員が退職間際に「○○君がやめるのではないかと心配してた」との話を伺いました。)
そんな中、仕事を無事にこなしている友人たちがうらやましく、華やかに見えます。
大学時代からの友人に会うたびに仕事の愚痴がでます。
転職という文字が頭に浮かんだりもします。
今考えると何とも頼りない時であったと思います。
その時期を通過できたのは、ひとえに職場で友達と呼べる関係が数人にできたことによります。
仕事終わりに、週一回、自由参加の1時間程度の勉強会(1年先輩が講師)。
その後、彼らのアパートで駄弁る(+少しのアルコール)ことが楽しみとなりました。
このことがきっかけで、少し仕事や仲間になじめるようになり、少し仕事のやり方がわかるようにます。
ただ人生は単純ではなく、その後も失敗やちょっとしたミス(今思うと)で落ち込むこともあります。
その繰り返しの日常です。数年経つと徐々にベテラン職員の信頼を得るようになりました。
その後、数十年になります。
表題の文章を読み返すと気弱な新人が「よくここまで」と感慨深くなります。
未だに新人と同じく人見知りはします。
苦手な同僚はいます。
なかなか自分の性格は変えられません。
しかし、少しの耐性はできたようです。
機器の操作も一度聞けば飲み込めます。ミスが多くありますがそれなりに事務処理はこなします。
新人が思っていた組織や社会が見通せず登山口でうろうろしていたのが、それなりに見晴らしの良いところまで登ってに来た(出世は無縁)ような感じがします。
あの時、さらに転職いていたら今のような自分になれたかどうかは分かりません。
「もし」は経験できません。
ただ、自分の性格を考えたときに「人間関係」という外部に原因を求め「辞め癖」がついてしまったと思います。
このため、仕事に自信が持てないまま「転職」をさらに続けていたと想像しています。
世の中には、優秀な人がいます。当然そうでない人もいます。
新人で3年も経てばベテランを超える人もいます。しかし、10年経ってやっと一人前の人もいます。
こちらは、10年(以上)の方でしたから、やはり「長く勤める」しかなかったようです。
長く勤めることで得たわずかな自信は大いなる味方となります。
昨今、世の中は転職を促す広告で溢れています。確かにブラック企業が存在し、物足りない企業が存在します。
配属した部署が単純な作業でこのままで良いのかとの考えが頭をもたげます。
幸いこちらの職場は、ブラック職場ではありませんでした。
どこまで我慢するかは、一概に言えません。人の能力や耐性には大きな差があるからです。
ただ、ホワイト企業で仕事が「緩い」という理由だけで、すぐ「転職」は早すぎるように思います。
もし時間に余裕があるのなら、それは貴重な財産です。発想をマイナスからプラスに替えらればその後の人生の重要な転換点となります。
幸運にも貴重な時間が与えられていると考え会社の垣根を越えて精通することも重要です。
会社は、新人が思っている以上に、彼らのことを考えてくれているものなのかもしれません。
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