13 大型無人ポンプ場の監視
大型ポンプ場でも省力化のため無人で遠方監視を行っています。ポンプ場には監視操作盤が設置されていますがコスト面から
ポンプ場専用のLCD監視装置が設置されていない場合があります。
現在は、監視盤をLCD表示にして、監視操作卓を設置しないケースもありますが、費用と効果の関係から大がかりなLCD監視装置は設置されていません。
通常無人ですが台風等大雨時は、人員を配備し、緊急時の応援体制を取りますが、全ての人員に個別機器の操作レベルを同じにするのはなかなか難儀です。
この改善策として、過去、以下の対応取ったことがあります。
遠方監視している中央監視室のLCD装置の移設です。マンマシーンインターフェースが優れている中央監視装置は、日頃から操作がなれており、再度の習熟を要しません。
ただ、移設を行うには以下の条件が必要です。以下の条件が揃っていない場合はおすすめできません。
(1)中央監視室、5台以上の同じ機能のLCD装置が設置されている。
各LCD監視装置は、イーサーネットで接続されている場合がほとんどで、分散処理されています。5台が同じ能力が発揮できるのが通常です。
1台減台されても信頼性、監視体制に大きな影響はありません。
(2)遠方監視する無人ポンプ場までの自営光ケーブルの予備線が存在する。
ポンプ場間を自前の伝送ケーブルで布設している場合、予備線が存在します。送受信で2系統が多いので4本以上の予備線が必要です。
自営ケーブルがない場合、信頼性、通信費等の総合的な考慮が必要です。
(3)大雨や台風の際に人員が配備される。
緊急時を想定して、人員が必ず配備される機場を想定します。
大雨時にも配備されない機場は過剰な設備となります。
(4)移設の費用がローコストである。
設備の移設以外にソフト的な改修費用は生じないことが必要です。とにかくローコストで可能であること。
この方式がベストではありません。
たまたま、自営の光ケーブルに予備が有り、移設コストに理解がある組織があったということです。
常に設備を見直し、どこに問題があり、どのような改善策があるか、考えていくことが重要です。
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