水処理プラントの管理


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 設計・施工 (3 電気設備)

7 自家発給電母線の検討



1 ポンプ場場の自家発母線



(1) 通常母線

通常、排水機場の母線は以下のような構成となっています。
この場合、雨水ポンプの追加起動に伴い、2台目の発電機は、先発号機と同期をとらないと 電力の供給はできません。このため、常に同期装置に頼らざる得ない状態になっています。 本来同期装置は、頻繁に同期を入れたり切ったりするものではありません。
しかし、排水機場では、降雨の状況により、ポンプの運転台数が変わるため高頻度で同期の入り切りが発生します。



(2) 二重母線

二重母線方式は、雨水ポンプの運転に際しては、対象号機が決められていて同期をとらずに ポンプの運転を行います。 ただし、遮断器の数が増加し、設備費用がかかります。また、既存の更新の場合、負荷バランス がとれないことがあります。
ただ、同期装置がらみの故障が多いことを考慮すると、この方式のメリットが十分あるので検討する 価値があると思います。
過去、自家発が3台の機場で検討したことがありますが、その際は電気室が狭く、遮断器関係が さらに複雑になるため採用できませんでした。更新では自家発が2台程度の設備が目安と考えます。
なお、図面では、高圧受電の排水機場を想定しています。処理場などの特高受電などの場合、ピークカット制御を行わなければならない場合や 全停電からの無停電での復電を行う必要があるため運用上、同期装置が必要です。



3 処理場の自家発母線


(1) 母線構成の改善


上記で述べたように処理場で完全な2重母線にするには、遮断器の数が多くなり、複雑になります。
処理場では同期装置を設置しないで運用することは、中々難しいと考えられます。

今回は自家発2台運転中は発ー発同期を行いません。ピークカット制御時に買-発の瞬並列時だけとしてみました。
ピークカット制御を一部入れることにより、自家発運転に対してポンプの運転に柔軟性を持たせるとともに、自家発の通常運転時は合流ポンプと雨水ポンプの運転時に 特化させています。




自家発を2台運転中では、分離運転を行います。
これにより、自家発が1台故障しても他の自家発は影響を受けません。
ただ、現状同期装置を設置するのであれば、発-発同期を行えるようにするモード(裏モード)を用意したい。




(2) 停電・復電制御


自家発2台が停止中に停電が発生為た場合は指定号機が自家発が起動し給電します。
停電時は、停止中の発電機が運転し、給電します。
1台運転中の自家発があれば、休止号機の自家発が停電負荷に給電します。



例の場合は、G10が運転中のため、G20が停電負荷に給電します。



復電は、停電負荷に電力を給電しているG20と受電遮断器(E52R1)との瞬時並列を行い、買電側に負荷を移行し、 G20の自家発給電遮断器(E52GR2)を切り離します。
E52R2は、買電負荷となっている母連との接続なので、E52R1投入後、時間を経ず自動投入可能です。







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