6 CT・PT・コンデンサ
電気設備を管理していく中で常識として、把握していなければいけない項目があります。
CT・PT(現在はVT)の取り扱いです。
昔は直接、保護継電器の試験を行ったりしていたため、CT・PT(テスト端子含む)を取り合う機会が多々あったと諸先輩から伺いました。
しかし、現在は、専門企業に点検を委ねる様態となっています。このため、この機器に接することがほとんどありません。
たまにテスト端子を利用して電流計の精度や電圧を測定する場合や高圧設備に含まれる高調波を測定したりします。
少し話が変わりますがコンデンサにも掟があります。
(1)CTの開放禁止
CT(CTT含む)の取り扱いについては、電流が流れている状態では、回路を
「開放」
してはいけないけません。
諸先輩から十分注意せよと聞かされました。
オープンするどうなるか。
CTに誘起される励磁電流により焼損します。
また、保護回路としてヒューズがよく使われますが、上記の理由(切れるとオープン)で取り付けできません。
こちらは、電気的な常識として短絡がいけないと思いがちですが、CTについては、そのように考えてはいけません。
幸い、この事例に相当することには直面していません。
風の噂では、オープンにして機器破損に至ったケースがあったそうです。
通常、CTTテスト端子へのテストプラグの挿入は回路を切り離し、CTに電流が流れていない状態で挿入すべきですが、
CTTテスト端子は図のようになっていいてテストプラグが挿入されても開放しないような構造となっています。
プラグ端子上で短絡しておけば問題ありません。
(2)PT(VT)の短絡禁止
通称PTと言われていましたが、現在はVTの表記になっています。個人的には違和感があります。
今の人はVTなのかもしれません。
VT(VTT含む)については、逆に電圧端子を「短絡」
した場合に焼損します。
これは通常変圧器と同じでイメージしやすいのですが、2次側短絡状態で大電流が流れるためです。
なお、CTには原理的にヒューズ取り付けられませんが、こちらには、ヒューズが取り付けられているので、最悪、焼損は免れると思います。
こちらも幸い、そのようなケースにはあっていません。
テスト端子(VTT)の場合は開放状態にしても機器破損はしないのでCTTとは違う構造となっています。
(3)コンデンサの掟
コンデンサは処理場の電気設備には必ず設置されており、力率改善にによる電力ロスの削減と電力の割引を行うことができます。
特に、メンテの必要な機器ではありませんが、コンデンサの入切りには注意が必要です。
「入」「切」する場合は、コンデンサに使用されているのが、放電コイルなのか、放電抵抗なのかにより、
再投入までの時間が変わります。
①放電抵抗のみの場合は、5分以上必要。
②放電コイルの場合は、10秒程度。
となります。
「自動」で制御されている場合はこの点を考慮したタイマ等で制御されており、意識する必要はありません。
ただ、たまに行う「手動」操作での「入」「切」ではこの時間に十分注意が必要です。
これも風の噂ですが、「入」「切」のたびにコンデンサケースの表面が膨らんだ?
やはり、安全装置として、機側でも「入」、「切」直後の「入」ができないハード回路を設けるべきか。
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