13 攪拌機類の屋外対策
下水処理場は広い用地が必要です。
このため、設備を全て屋根のついて場所に設置できるわけではありません。
屋外に直接設置されている機器も数多く存在します。
屋外の機器は、屋外仕様や耐塩仕様の機器となりますが、やはり紫外線と雨水には勝てません。
劣化のスピードは屋内機器よりも格段に速くなります。
攪拌機類は、高度処理に伴い、反応タンクに数多く設置されるようになりました。
こちらの管理も定期的なオーバーホールが必要な機器で維持管理費がかかります。
修理の年度計画を立てないと次々と臼を引くような異常音が発生するようになります。
そんな中で、機器を確認してみると電動機の反負荷側は天を向いているものがほとんどです。
電動機は、屋外仕様の密閉型が使用されますが、反負荷側には冷却ファンが付いており、空気を通りやすくするため
カバーには穴が開いています。
冷却ファンをとりつけている軸にはシールをつけていますが、やがて劣化します。
雨に入ってくださいといっているようなものです。雨と電動機は相性は決して良くありません。
オーバーホール間隔が適正であれば、シール部も修理を行うのでしょうが、なかなか計画通りには行きません。
冷却塔のように反負荷側の電動軸を収納できれば理想的ですが、電動機が密閉型の場合、冷却用の外扇が必要です。
このため、回転軸が外に出ます。
防雨対策
雨よけや、防雨カバーを取り付けると電動機の寿命が伸びます。
ただし、工夫しないと温度の影響やメンテナンスに支障があるかもしれません。
その他の設備を確認したのですが、汚泥調整槽の掻き寄せ機やオートストレーナなど
電動機が屋外使用となっているものがあります。
たとえ屋外仕様でも、防雨対策を行うことで寿命が伸びるのは確かです。
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