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(4) 最終沈殿池
作成 2021年 5月31日付
修正 2022年 8月 6日付
反応タンクで発生した、汚泥を沈殿させます。池の構造は、最初沈殿値と同様であるが、
池を大きくし沈殿時間を長めにしています。汚泥の移送については、反応タンクで処理を維
持するために活性汚泥を返送汚泥ポンプを介して返送しています。一部余った汚泥を余剰汚
泥ポンプで引き抜き、初沈汚泥と同じ汚泥処理系に移送しています。
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(1)腐食対策
最初沈殿池と違って腐食ガスの発生はほとんどありません。コンクリートの劣化も少なくなりますが、機器の腐食対策は必要です。
機器部材では、サポート類やチェッカープレート、配管類、電線管などは初沈より腐食スピードは遅くなりますが、ボルトナットを含め
ステンレス材(または亜鉛メッキ鋼材)とする方が管理上有利です。
(2)掻き寄せ機
掻き寄せ機のチェーンは最初沈殿池と同様にプラスチックチェーン使用されるようになっています。
初沈と同様、点検や工事で池を排水したときに養生ときちんとしないといけません。終沈は覆蓋をしていないので太陽光で劣化します。
長期停止時は、処理水に水没させておき、定期的に運転する必要もあります。
(3)掻き寄せ機の保護
初沈と同様です。
(4)最終沈殿池の場合の臭気
特に、臭気発生箇所はないので覆蓋はありません。
(5)各設備の状況
①流入下ゲート
終沈の場合、可動堰ではなく流入ゲートが使用されます。ここは、理屈はわかりません。池に入る分配を考えると可動堰でもよいのではと
考えます。保守は、初沈と同様になります。
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追記 2026年 3月19日付
補足
恥ずかしながら最近調べ直しました。
1 最初沈殿地の「可動堰ゲート」
最初沈殿地は、未処理の下水が流入。
(1)スカム(浮上ゴミ)の除去
流入下水には油脂分やプラスチック片などが多く含まれており、これらは水面に浮いて「スカム」となります。
可動堰(上下に動く堰)にすることで、水面の高さに合わせて堰を下げ、水表面のスカムを飲み込ませるようにして効率よく回収することができる。
(2)水位の微調整(主にこれだと考えていました)
流入量の変動が激しいため、堰の高さを変えることで、他の池との割り振りで沈殿地内の滞留時間や水流を物理的にコントロールしやすい。
2 最終沈殿地が「通常のゲート(または固定堰)」
最終沈殿地は、反応タンクの活性汚泥を含んだ処理水が流入。
(1)スカムが少ない
この段階では大きなゴミや油脂はすでに除去されており、主に「水」と「泥(汚泥)」を分けることが目的で、水面に浮くものが少ないため、
可動堰で表面をさらう必要性が低くい。
(2)流出負荷の均一化(越流負荷の抑制)
可動式のゲートより「静かに、均等に」上澄み水を流し出したいため。
なお、最近は、可動堰が最終沈殿地でも採用されることがあるようです。
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②掻き寄せ機
こちらも、初沈と同様になります。
③スカムスキマ
こちらも、初沈と同様ですが、インナーチューブ(ロッド)のアウターチューブが腐食するようなことはありません。
(ないと思っていたのですが最近発見したのは、やはりアウターチューブの先端部分(カラー)の腐食です。)
④返送・余剰汚泥ポンプ
1)汚泥ポンプの駆動方式
直結式、ベルト掛けがあります。
こちらも配置上問題がなければ直結式を採用すべきです。
2)ポンプの電動機の回転数
初沈と同様ですが、余剰汚泥ポンプは汚泥に砂分が少なく摩耗がほとんどないので2極(2950rpm)でも特に支障はないように思います。
ただ、返送汚泥ポンプは、容量が大きくなるので4極(1450rpm)採用となると考えます。
3)可変速か・固定速か
(a)返送汚泥ポンプは、反応タンクの流入量に合わせて汚泥を返送する必要があるので、中規模・大規模の処理場では可変速ポンプにする必要がある思われます。
(b)余剰汚泥ポンプは、初沈汚泥ポンプのようなことがないため固定速でも運用可能と思われます。
ただ、各系列の配管が途中で合流し共通になっているような場合、初沈と同様、同時に運転すると送泥が一時的に少なく
なる系列がでる可能性が考えられるため可変速にした方がよいと思います。
4)回転数制御方式
初沈と同様です。
5)メカニカルシール機構
初沈と同様です。
⑤終沈汚泥引き抜き弁
弁体としては、偏心構造弁が使用されます。終沈の引き抜きは初沈汚泥の様に全開・全閉ではなく中間開度で使用されます。故障が少なく長期に使用されます。このため
劣化として、弁体内腐食が発生します。また、上部のシール部からの汚泥漏れ、電空ポジショナーの不良が発生するようになります。
この、時期になると、シリンダー内のシールも劣化しているので15年を超えないように更新工事を計画します。
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